おならが多いのは病気なのか

おならの出過ぎは良くない?

おならは飲み込んだ空気や腸で発生したガスを排出するためのものなので、生きている以上は出す必要があります。しかし、あまりにも出過ぎると人前で困ってしまうものです。また、平均すると1日に10回程度のおならをするといわれており、これよりもはるかに多い回数となると病気の可能性を疑うことも必要でしょう。

 

おならの回数が増える要因

しかし、そこまで多いとはいえない回数であれば、食生活を見直すことでずいぶんとおならを減らすことができます。サツマイモを食べるとおならが出るとは昔からよく言われていますが、同じように食べものによっておならが増えることがあります。食物繊維を多く含む食材はその良い例と言え、サツマイモにも豊富な食物繊維が含まれています。また、ネギやキュウリ、豆類なども食べ過ぎればおならがたくさん出るようになります。

それから、おならの中でも非常に臭いおならとなるとやっかいなものです。本来、おならの成分のほとんどは無臭なのですが、偏った食材を摂り過ぎるとおならが臭くなることがあります。例えば動物性食品などがそうで、焼肉を食べ過ぎると臭いおならに困ってしまうというのはよくあるのではないでしょうか。肉類などは脂肪がたっぷり含まれているため、消化に時間がかかって腸内に長い時間留まることになります。すると、そこでバクテリアが発酵しやすくなって臭いガスが大量に発生することになるのです。

その他、ストレスや睡眠不足がおならの回数を増やすことがあります。ストレスも適度な量であれば張り合いが出るというものですが、あまりにも強いストレスが長引けば体の不調につながります。自律神経のバランスが取れなくなって胃腸の働きが悪くなるので、消化できずにガスがたまりやすくなるからです。睡眠も同じく自律神経のバランスが取れなくなることから、結果的にお腹にガスが溜まりやすくなります。

その他、早食いすると噛む回数が少なくなりますが、これもおならの原因になります。おならは口から入った空気を出すという目的もあるので、噛まないで飲み込むようにして食べると、一緒に空気が入りやすくなってガスが溜まってしまうのです。しかも、噛まないとその分を胃で消化しなければならなくなり、負担がかかって腸に食べものが残りやすくなります。腸に長時間食べものがあれば、それだけ腐敗することになって臭いガスの元になってしまいます。

 

呑気症やクローン病の可能性も

しかし、多量のおならは病気の可能性もあるので気を付けましょう。例えば空気を過度に飲み込んでしまうためにおならが増えるのは呑気症という病気です。精神的に不安定な状態だと陥りやすいといわれていますが、今のところ治療法が確立されていないので注意が必要です。それから、消化器に異常があることが原因でおならの回数が増えることもあります。これはクローン病などが考えられ、おならの他、下痢や嘔吐、発熱を伴う場合もよくあります。