発酵食品は微生物によってタンパク質などが分解されて変化した食品です。日本に古くから伝わる醤油、味噌などの調味料や納豆、漬物なども発酵食品です。腸活に発酵食品がいいといわれていますが、なぜ発酵食品が腸内バランスを整えるのに役立つのでしょうか?どんなふうに食べれば、最も効果的なのでしょうか?腸内を健康にして、体の内側からきれいになりましょう。
発酵食品が腸活にいい理由1.善玉菌を含んでいる
発酵食品には乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌がたっぷり含まれています。善玉菌が腸内で増えると、悪玉菌が減って日和見菌の活動が穏やかになります。腸内菌のバランスがよくなるので、お通じが良くなります。便がスムーズに出ると、腸が健康になり、腸内で免疫細胞が活性化するので風邪を引きにくくなったり、アレルギーが起きにくくなるなどのメリットもあります。チーズやヨーグルト、キムチや漬物などは乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を豊富に含んでいます。ビフィズス菌とひとくちに言っても、ビフィズス菌はおよそ30種類もあるので、いろいろな食品を偏りなく食べて摂取するのがおすすめです。人によって腸内に住んでいる菌のバランスは違うので、自分に合った菌を摂取しないと意味がありませんから、さまざまな食品を試してみましょう。ヨーグルトも1つのメーカーに絞らず、いろいろなメーカーを試すのがおすすめです。また、善玉菌のエサとなるオリゴ糖を含んだ食品と一緒に摂取するとさらに効果がUPします。
発酵食品が腸活にいい理由2.酵素の無駄使いを防いで腸に良い栄養が増える
すでに糖やタンパク質が分解されているので、糖やタンパク質の消化に必要な酵素を無駄使いせずにすみます。また、成分を分解することで栄養も増えています。たとえば、納豆は納豆菌が大豆を発酵させ、ナットウキナーゼという成分を作り出します。さらに、発酵の過程で粘膜を保護するビタミンB2も増え、腸内の健康が保たれます。また、ビタミンB2には、腸内細菌をコントロールする役割もあることが最近の研究で明らかになっています。このように、発酵する過程で新しい成分が増えることで腸内環境に良い影響を及ぼすのです。さらに、糖分などが分解されて吸収しやすい状態になっているので、腸に優しい食べ物なのです。
発酵食品が腸活にいい理由3.抗酸化作用がある
発酵食品には抗酸化作用があるので、アンチエイジングや美肌効果も期待できます。食品が発酵する過程で変化し、日持ちしやすくなります。その方法は大きく分けて2つで、1つは酸やアルコールなどが生成されて殺菌効果が高まります。2つ目にビタミン類やβカロテン、ポリフェノールを作り出して抗酸化作用をUPさせます。抗酸化作用のある発酵食品を食べると、体内で増えすぎた活性酸素を除去して、老化を防ぐことができます。たとえば赤ワイン、甘酒、味噌などはポリフェノールが豊富です。ただし、発酵食品の中には塩分が高いものが多いので、食べ過ぎには注意してください。