腸内環境を知るバロメーターは「便」?
腸活をしていると、風邪をひきにくくなったり集中力がアップします。しかし、もっと目に見える成果がほしくなってしまう方が少なくありません。そこで、腸活によって腸内環境が整っているかどうかのバロメーターとなるのが、「便」です。腸活がうまくいっている時には、どのような便が出るのでしょうか。
理想的な便の量と固さとは?
理想的な量は、バナナ1~2本分です。想像以上の量だと驚かれた方もいるかもしれません。しかし、バランスの良い食事や規則正しい生活によって腸内細菌が活発になっていると、場合によってはとぐろを巻くほどの量となります。
バナナ1~2本分の量を1度に排便できる方もいれば、1日の中で1~3回に分けて排便する方もいると思いますが、どちらでも構いません。回数よりも毎日大体同じタイミングで排便できることの方が大切です。
理想的な固さは、練り歯磨きのようなやわらかさです。この固さの便だと、トイレに行きたくなったタイミングで強くいきまなくてもスルリと自然に排便できます。練り歯磨きのような便は、トイレの水に浮きます。慣れないうちは見た目だけで便の固さをチェックするのは難しいかもしれませんが、排便後に便が浮いていてなめらかな表面となっていたら理想的な固さの便だと言えます。
一方で、カチカチやコロコロといった表現がふさわしい固い便の方は排便の際に強くいきまなければいけません。また、排便後も残便感が気になることがあります。
固い便とは反対の下痢状の水様便になっている方は、トイレに行く回数が頻繁になって目の前のことに集中できないという経験があるかもしれません。また、腹痛を伴って辛いこともあります。
便の色とにおいもチェックしよう
理想的な色は、黄色・黄土色・茶色です。これらの色の便はちょうどいい水分量で、腸内での適切な滞在時間を経て排便されています。
黒色の便は腸内での滞在時間が長い、もしくは胃腸のどこかで出血している可能性が考えられます。
白色・灰色の便は脂肪分の多い食事を取ったことが原因で消化不良を起こしている可能性があります。
赤色の便は痔の部分から出血しているか、腸の病気が疑われます。
普段から便の色をチェックして、黄色や茶色以外の便が出た時にはここ数日の生活習慣を振り返ると同時に、早めに医療機関を受診しましょう。
理想的なにおいは、便臭はするものの強い悪臭ではないものです。排便した瞬間に鼻をつまみたくなるような強い悪臭が感じられる時は、便の固さや色も理想的ではないはずです。毎日の排便リズムが身に着いてきたらにおいも改善するので、生活習慣を見直すことから始めましょう。
このように便は自分に合った腸活ができているかを知るバロメーターとなります。排便後にはすぐに水を流してしまうのではなく、興味を持って毎回観察することをおすすめします。理想的な便が出れば、日頃の腸活の成果が出ているのだと嬉しくなります。一方で、いつもと違う便が出ていれば原因を探り、生活習慣の改善に生かしましょう。