女性が気を付けたい大腸ガン
日本人の死亡原因の多くを占めているのがガンです。中でも、女性にとって重要なのは大腸ガンでしょう。中年といわれる40歳くらいから増え始め、年を重ねるに従ってその数は多くなっていきます。そんな大腸ガンの原因にはさまざまなものが考えられます。まずは、食生活の欧米化です。昔の日本人といえば、ご飯にお味噌汁、焼き魚や煮物、そして漬物といったいわゆる日本食が定番でした。しかし、欧米からステーキや焼肉、脂肪がたっぷり入った食事などが流入し、子どもの頃からこれらを常食しているというのが現代の日本人です。このような食事は肥満に結びつきやすいことから大腸ガンにかかりやすくなってしまいます。また、便利な生活は意識しないと運動不足に陥りやすく、これもまた大腸ガンのリスクを上げることになっています。食事や生活スタイルは家族ごとに特徴があるので、家族に大腸ガンがいるという方は特に気を付けた方が良いでしょう。
免疫療法にも関わる腸内細菌
日々進んでいるガン治療ですが、最近では腸内細菌によって治療薬の効果が変わってくることがわかってきています。腸内細菌の代表格といえるビフィズス菌など良質な細菌が腸に多く、さまざまな細菌が存在していると治療の効果が現われやすくなるのだといわれています。
大腸ガン予防に腸活
また、腸内環境が整っていると大腸ガンの予防にもつながります。前述したビフィズス菌など良質な細菌を増やすには、食物繊維を積極的に取る腸活がオススメです。食物繊維は、水溶性といった水に溶ける性質のものと、不溶性といって水に溶けない性質のものとがありますが、いずれも腸内環境を整えるのに有効です。もしも便秘ぎみという方なら、水溶性食物繊維を多めに取ると便が柔らかくなってスムーズな便通につながります。逆に、便の量が少ないという方なら、不溶性食物繊維を多めに取ると便のカサを増やすことができます。
水溶性食物繊維を多く含むのは、昆布、わかめ、こんにゃくなどです。こういったネバネバ系の食物は胃腸の中をゆっくりと移動することから、食べ過ぎを防いでダイエットの効果も見込めます。また、血糖値の急激な上昇を抑えたりコレステロールを体外に排せつするといううれしい効果もあります。一方、不溶性食物繊維を多く含むのは、ごぼうやにんじんといった野菜類の他、豆類やいも、きのこなどです。これらの食品は保水性があることから腸内に入ると大きく膨らみ、腸を刺激して動きを活発にしてくれます。因みに、水溶性食物繊維の方が発酵性が高いことから、ビフィズス菌を増やす効果はより高いともいわれています。
それから、玉ねぎやニンニク、アスパラガスなど、オリゴ糖を多く含む食品も腸活にはぴったりですし、ヨーグルト、ぬか漬けなどにはビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌がたっぷりと含まれています。
毎日の食事で腸活するのは非常に効果的ですが、あまり根を詰めるとストレスになって逆によくありません。頑張ることに疲れたな、と感じたら整腸剤を取り入れるのも良いでしょう。さまざまな細菌が含まれている整腸剤なら、手軽に腸内環境を整えて大腸ガンを予防してくれます。